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オガワの腹ん中。

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さびしさとうまくやってく方法

「あいにいく保健室」詳細は → こちらへどうぞ


旅に行ってきました。

家に帰ってカバンを置いて、部屋の電気をつけようとしたら、
スイッチの紐が根っこから、ことん、と抜けてしまいました。

以降3日間、電気、まるでつけられず。

仕事机の電気スタンド(電球色)と、
ライトがつくタイプのアロマディフューザー(これまた電球色)が、
我が家で使える「照明」のすべてです。

めーーっちゃムーディーです!

そうすると、何だろう、考えることも、
いつもより深く濃くなります。

ここ数日間、考えていたのは、
旅先で最後に足揉みをさせてもらった人のことでした。

その人は、疲れきっていました。
自分と誰かとの間に起きるもろもろに。
あるいはそれに伴う制御不能な心の激震に。

彼が身体中から発しているのは、
「怒り」にとても似ていました。

その蒸気が彼を、さらなるさびしさへ、
追い込んでいるようにも見えました。

とても、とても思い当たるふしがありました。
私はこの「保健室」を、旧知の友人に対しては、
あらためて「出会いなおす」ためにひらいたところがあります。

大好きな人。会いたい人。
もっと話がしたかったけど疎遠になっちゃった人。
そういう人たちに思いを込めて、

「こんなことを始めたのですが、もう一度出会いなおしませんか」

って呼びかけるプロジェクトです。
そりゃもうかなりのラブレターを書いてね、

返ってきたのは、ほんの数通。

傷つかなかったと言ったら嘘になります。
そうか、私のこの思いは片思いだったのかと。
いっぺんに何十人分も、大失恋しちゃったの。

「誰にも届かない」「受け取ってくれない」
「自分はこんなに愛しているのに」

そんなスパイラルに落ちようと思えば、今すぐにでも落ちられます。
でも、それがむなしいことを、今の私は知っている。

「あの人は来てくれなかった」と嘆くよりも、
「実はひそかに応援してくれてる」って、勝手に妄想する方が楽しいから。

勝手に妄想して、勝手に「ありがとーーう!!」って、
「愛してるぜ、せんどぅわーーい!」って(©グループ魂)、
隙だらけでゲラゲラ笑ってる人のもとへ、
私なら集いたいと思うから。

ただ厄介なのは、「さびしさ」って代物なんです。

さびしさは、理屈を超えて、人の心を飲み込みます。
飲み込まれると、人はなぜか、
より、さびしい方を向くようになります。

理解者が目の前に大勢いても。
遠く離れてしまった(かのように見える)誰かの背中を見つめて、
「遠く離れてしまった」という喪失感だけを噛み締めて、

自分はひとりなのだと、全力で思い込みます。
誰にも好かれなくていい、ひとりでも大丈夫だと。

自分の心を守るために。
これ以上さびしくならないために。

これはまぎれもなく私です。
かつての私。そして、
ひょっとしたら明日、あるいは今夜の私。

そんな人の足を揉みながら私は、
何か伝えたくて伝えたくて、

言葉で、励まそうとしてしまった。
そのことが今、悔やまれてならないのです。

言葉にできるレベルのことなど、彼はとうにわかってる。
それでも、言葉にできない感情が、湧きあがるのを止められない。

手当てが必要だったのは、後者であったはずです。
そして私は「言葉ではない手当て」を学んだばかりです。

ただ黙って、思いを込めて、あたためるだけでよかったんです。


部屋の照明は、明日届きます。
ひとつのことをこんなふうに掘り進める夜は、
ひょっとしたら、そんなにないかもしれない。

だから今夜のうちに、
これを書いておきたいと思いました。

私の保健室は、今夜を境に、また一歩進化するのです。



by shibe0814 | 2016-10-22 00:45 | オガワの腹ん中

お疲れ気味のあなたのもとへ行き、足を揉んだり話を聞いたり、ちょっと元気になってもらう「旅する保健室」の小川志津子がいろいろと書いてます


by 小川志津子